旅行をすると私は自分にミッションを課してひとつひとつこなすことによって楽しもうとしたりするんですけど、貧乏性なんだか真面目な典型的な日本人なんだかわかりませんね。とはいえ、だいたい「絵はがきを買う」とか「Aさん(旦那様)に手紙を書いてポストに投函する」とか「本を買う」とか「コーヒーを飲む」とか比較的簡単にこなせるミッションが多いんですね。今回のパリでは「何だか素敵な本屋にはいって分からないフランス語を分かったふりをする」とか「内容をすべて暗記しているのでフランス語でもOKなサンテクジュペリを買う」とか「その本屋に良さげなガイドブックがあれば買う」「そのガイドブックに載っているところのどこかに行く」などをこっそり私の心の中でミッションとして掲げていました。それで泊まったホテルの近くのなんだか素敵な本屋さんで買ったのがこの2冊。Paris: Restaurants & MoreというのとParis: Shops & More。
それが本当に大当たりで、パリ市内の各地域のおしゃれで簡単な地図と住所や一言メモがフランス語、ドイツ語、英語でちょこっと書いてある以外はすべて写真だけ、という、まさに「百聞は一見にしかず」を地で行くガイドブック。まるで芸術のような写真集のような本当に素敵なガイドブックで、どれくらい素敵かというと、私がこれを買ったのを見て一緒にいたHもMちゃんもその後この本を探しまくる、という行為に出た、といえば伝わるかもしれません。Hは本当にお洒落なことには目のない本人もすごくおしゃれな女の子なのです。そして私も家に帰ってからアマゾンで、もう一冊のParis: Hotels & Moreというのをしっかり買っちゃいました。今回泊まったホテルが載ってたりしないかな、とかすかな期待をしながら。
で、そのなんだか素敵な本屋さんで、こうして友達のHが私が選んでいる姿を写してくれたんですが、ここはホテルからシャンゼリゼまで歩く途中にあったこともあって私たち実は毎朝通ったかもしれません。この横にあったモールもなんだか素敵でした。この本屋さんでもどこでも、私たち日本人3人の観光客でもあっさりフランス人な気分にかぶれて「ボンジュォー」といいながらお店に入って行くとみんなにっこりして急に親切に色々教えてくれます。フランスでは英語を話すと嫌われるよとも言われましたが、他にチョイスのない私たちは数少ないフランス語の語彙を駆使することもなく、ほとんど英語だけで押しました。でも私たちが入ったところで嫌われたところなんてありませんでしたよ。気づいてないだけかもしれませんが。きっとパリジャン(ジェンヌ)とはいえこっちがにこにこしていれば相手もひとりの人だし、にこにこ返してくれるんだと思います。パリの本屋さん、なんとなく甘くてさわやかな香りがしていたような気がしてもうすでに懐かしいです。また行きたいな。
そして写真を見ると分かるかもしれませんが私しっかりコート着てます。ローマでは溶けるかと思うほど暑かったのに(特にこの日はすごく暑かったと後で友達に聞きました)、2時間飛んだだけでパリはすごく寒いのです。ローマからジャケットすら持って行かなかった私は、写真の黒いコートだけではなくカシミアのリバーシブルの素敵なショールも買いました。しかもそのふたつともパリ滞在中大活躍だったのでした。