クリアランス・クリアランス。

このサイトを見ていると、私って仕事してる?と自分に聞きたくなりますが、意外としてます、ということにしておきます。それでちょっと書き留めておこうと思ったこと。それは別に大したことじゃないんですが、いわゆる「公務員」の仕事に付き物のBureaucracyということ。日本語にしちゃうと「官僚的」とかいう普通の言葉になっちゃうんですけどね。つまり、物事がサクサク進まないんですよ!本当に!
いやー別に文句を言っているわけじゃないんですが、多分きっと、ある部分ではこうあるべきなんでしょうけれどね。たとえば、先日小さなミーティングがあったんですね。参加したのは本当に内部だけの14人で、2時間ただただみんなが好き勝手にしゃべっただけ、という結構インフォーマルなミーティング。チーフが一応アジェンダを箇条書きにしてきたんですが、もうみんな自己主張がすごくてべらべらかまわずしゃべりまくるんです。私はミーティングの始まる5分前にチーフのオフィスに呼び出されて「書記をするように」といきなり申し付けられたんですが、まあ新人なので何でもやらせていただきます、という感じでせっせとメモをとって、ミーティングが終わってからワードで4、5枚くらいに議事内容とみなさんのそのてんでばらばらな意見をなんとかまとめて、さあどうしようかな、としばらく考えました。


こういう「文書」がからむことって、うちの組織(に限らず、公的な組織は全てそうなんでしょうけれど)ではいわゆる、”Clearance”という作業が必要なんですね。つまり、上司、あるいはさらなる上司に、「こんなのまとめましたがよろしいでしょうか」というお伺いをたてるわけです。それで、とりあえず私の上司かなと思える3人におくって、「こういうふうにまとめましたが部署のみなさんにおくっちゃって良いですか?」というメールを書きました。こうすることが、いわゆる「クリアランス」の作業なわけです。
そして待つこと丸1日半。
誰からも連絡がないんです。1日半くらいで、と思われるかもしれませんが、実はそのミーティングではあるトピックについて締め切りを3日後くらいにしよう、ということが決定されたんですよ。だから、その締め切りの少なくとも1日前までにはみなさんにお知らせしておくべきなんじゃないかなーと思って、私は勝手にハラハラしたんです。でもハラハラしたって、その「クリアランス」とやらが終わらないと何もできないんですよねぇ。部署内のミーティング議事録なんて、別にクリアランスなくてもいいじゃない、と私は思っちゃうんですけど、まあ、いつ、どこで、どういうふうにこの議事録が外部に出るか(別に出てもかまわない内容なんですけどね)、を考えると、上司が一読しておいたほうが良いんでしょうね。あー官僚的。
大学で働いていた頃は、今思い起こせば、私がミーティングを仕切って、お茶や食べ物を用意して、アジェンダも事前に全員におくって、ミーティングルームの手配して、ラップトップでノートをとって、その場でみんなにおくって、という感じで、ミーティングがミーティングの意味を為していたんですけど、このBureaucracyでは、これってチーフががーっと言いたい事をタイプしてメールで回したほうがミーティングするより早いんじゃないの?と思ってしまいました。いやほんと、別に文句言ってるわけじゃないんですけどね。きっとこうあるしかないのでしょう。
まあでも仕事そのものはとても興味深く、毎日が発見の連続で、ここに就職して良かったなーと思っています。ローマも暖かくなってきてとてもキレイだし。今週末はイースターのお休みで、久しぶりにゆっくりしたいな、と水面下でいろいろと計画中。

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