完全調理された鶏肉や鶏卵からは、鳥インフルエンザになりません。

今月の17日付けで、国連の専門機関であるWHO(世界健康機関)とFAO(食糧農業機関)の共同の研究結果として、現在一番問題になっている鳥インフルエンザの恐ろしいウィルス、H5N1型のものについて、食品安全の観点で見た文書が発表されました。要約は以下のようになっています。

  • 一般の調理方法で摂氏70度(華氏160度)まで食品が加熱されると、H5N1ウィルスは壊滅する。ゆえに、適切な方法で調理された鶏肉は安全である。
  • もし鶏肉にH5N1ウィルスがついていた場合、冷蔵や冷凍ではウィルスは死滅しない。
  • 家庭で、病気の鳥類、あるいは死亡した鳥類を処理したり調理したりするのは非常に危険である。これはただちにやめなければならない。
  • 鶏卵については理論上、H5N1ウィルスは卵殻の外側(殻のまわり)にも、内側(卵白や卵黄)にも潜む可能性がある。H5N1ウィルスが確認された地域での生卵や半熟卵の摂取はやめるべきである。基本的に熱処理をしないのであれば、どの地域であっても、生卵、半熟卵(卵黄が流れる状態)を食品に使うべきではない。
  • 適切に調理された(摂氏70度まで)鶏肉や鶏卵を食べて人が鳥インフルエンザに感染した例はない。
  • 鳥インフルエンザに感染するリスクが最も高いのは、感染した鳥類に直接接触したり、屠殺に関わった場合である。生肉への接触、2次的汚染(クロスコンタミネーション)などのリスクを最小限に押さえるには、屠殺と屠殺後の確実な衛生管理が不可欠である。

確実な特効薬がない状態で(タミフルは微妙だしね)、H5N1ウィルスを使って熱処理実験をするなんてバイオハザードの頂点みたいな実験ですが、それを行った科学者の皆さん尊敬します。で、結果、70度まで熱処理すれば全てウィルスは死滅したということで、鶏肉も鶏卵も確実に70度まで調理すれば万一H5N1ウィルスが入っていても(そんな事絶対ありませんが)、鳥インフルエンザにはかからない、というありがたい結論になっていますね。そろそろみなさん温度計使いませんかー?使うのは思ったよりもずっと楽ですよ。安心な上に、ちょうどおいしいジューシーなチキン焼けます。70度でウィルスやバクテリアは死滅しますが、鶏肉に関しては、美味しさのためには、私はだいたい80度くらいまで焼きますけれどね。

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