ガイ・トーッ

本気でシリーズ化してきましたが、こちらは数日前のランチにした、アオニー形式(勝手に名付けました)のおかずのせごはん。手前が、「ガイ・トーッ」と呼ばれるもので、まあ普通の鶏の唐揚げなんですが、唐揚げっていうより、KFCのフライドチキンを想像していただいた方がよいですね。頼むと大きな包丁でガンガンっと切ってくれるので、最後に自分で上にソースをかけます。甘酸っぱいおいしいソース。
ネーミングとして、日本語では「鶏の唐揚げ」というネーミングのように、「材料」+「調理方法」という名前の付け方をする場合が多いと思うんですが、タイも同じです。「ガイ」は鶏肉。「トーッ」は「揚げる」という意味です。本当は発音としては、”Tort”というような、最後にTが付いたような発音なんですが、こういうのはタイ語ではだいたい省略されてしまいます。でも口の中ではTっぽい舌の動きになっているのでそのあたりは重要そうですね。ちなみに英語だと、”Deep Fried Chicken”というような感じで、「調理方法(の受け身)」+「材料」というような順番になりますよね。
写真の奥にあるのは、見づらいかもしれませんが、グリーンカレーです。「ゲーンキャオワン」といいます。「ゲーン」=「スープ」、「キアオ」=「グリーン」、「ワン」=「スイート」という意味だそうです。そしてこの具は豚肉ですが、豚肉が「ムー」というのはブリトニーマーフィーが説明してくれた通りですね。ですから、注文するとき「アオニー」が効かない場合は「ゲーンキャオワン・ムー(豚肉のグリーンカレー)」といいます。この場合はグリーンカレーが主役で、豚肉は単なる具なのでこういう順番になるみたいですね。ライムのように見える半月形のものはナスの一種。すごくおいしいんですよ。そして真ん中あたりのグリーンピースにみえるものも、実はナスの一種です。これもおいしいです。


そしてこちら、前回得意げに紹介したマパーウ・バンですが、「全然見えない」というご指摘をいただいたので(本当ですね)、また頼んで写真とりました。お店のおじさん(や、おばさん)の気分次第でココナツの実の入る分量がかなり違ってきます。前回頼んだ時はくまなく、ココナツのプチプチが見えていたんですが、今回のはソフトに仕上がってますね。あまりココナツは見えません。でもココナツのジュースはたっぷり入っているのでちゃんと味は同じ味がします。私は口触りが好きなので実がたっぷり入っていたほうが好きです。ココナツの実は何度も書きますが、甘くないのでたくさん入っているとシロップの味を消してくれる感じがするのです。
飲み物の屋台は着色料たっぷりのシロップだらけの透明の容器が並んでいるのですぐ分かりますが、初めて見た時は、絶対私はこんなところで飲み物は頼めない、頼まない、と思いました。というのも、ハチがぶんぶん飛んでいるからです。シロップにフタをしている屋台もありますが、していない屋台では時々ハチが中に入っていることもあります。ひえーっと思って友達に聞くと、「ハチは食べれるから大丈夫だよ」と平然と言われました。そ、そ、そうなの?と絶句して、本気のカルチャーショックでした。でも今はフタをしている屋台で、なるべくハチのいないところを選んでこうして頼めるようになりましたよ。私のお気に入りのこのお店はフタをしているし、シロップのまわりには網がかかっているので大丈夫なのです。
ココナツつながりで、タイにはこんなデザートもあります。これは、ナタデココ入り黒蜜シロップ。これがねぇ、見た目の恐ろしさ(ってそうでもないですか?)に反して、結構おいしいんですよ。ナタデココはナタデココなんですが、シロップがかなりお上品な味です。しっとりしていて、和風な感じすらします。これは例のリタイアメントパーティでいただきました。タイ人の中ではあまり人気ではなかったみたい。なんでだろう。あんまり甘くないからかもしれません。
タイのデザートといえばいろいろありますが、私は今までいただいたところ、あんまり温かいデザート(結構たくさんある)は好きではないということがなんとなく分かってきました。ココナツミルクのおかゆとか、うーん、という感じですよね。でも甘い黒い餅米入りアイスクリームなどは美味しいです。同じような材料なのに、どうしてでしょう、と考察してみました。つまりですね、人間の舌にある甘みを感じる受容体は、温度がある程度の高さになると最高に甘みを感じます。その温度はだいたい人間の体温程度。ゆえにですね、タイのデザートは一般的に外国人には甘すぎるんじゃないかと。温度が高いとそれが最高に発揮され、タイ人にはすっごく美味しく感じられるけれど、その甘さに慣れていない外国人にとっては「甘すぎる」=「おいしくない」と認識されるのではないかと思った次第です。冷たいとその甘さを感じる部分が鈍くなるため、普通に美味しく感じると、そういうことですね。

2 Replies to “ガイ・トーッ”

  1. masamiさん、こんにちは!美味しそうですねえ!!いつも。今回はタイの、あのアジアのしっとりと水分の多いだろう空気感も伝わってきます、各所から。タイペイに住んでいた頃は、その湿度に辟易しており夏には買い物から帰るたびにぐったりと眠くなったものでしたが、今では毎日のように通った市場や超スピードで走るバスが懐かしいです。タイってお箸文化じゃないってこと、そういえば、と思いながらも面白い発見で楽しませてもらってます。お身体に気をつけてお仕事してください!また。

  2. ほーりーさん:こちらではお久しぶりです(母のところではいつもお世話になっています)!お元気ですか?タイ料理美味しいですよねぇ。でもタイペイも良さそうですね。雰囲気はもしかしてバンコクと似ている感じなのでしょうか?こちらの湿度、本当にひどいです。
    でも最近実は自分の適応能力にちょっとびっくりしてます。普通に小汚い屋台でおいしくお食事をしていたり、ドロドロの道をハイヒールで汚さないように上手に歩いていたり、私ってなんかすごい適応してる!と思ってしまいます。自分には適応能力はないと思っていたのでその驚きも格別です。
    台湾のこと、是非いろいろ教えていただきたいです。何か思いついたらぜひまた書き込んでくださいね。お待ちしています。

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