マヒドン大学へ

飛び回った一日でした。5時に起きて、Chulalongkorn大学に送るべき書類を送付し、バンコクジェネラルホスピタルに書類を送り、それから朝食、そのあと今日のミーティングに必要な書類(昨日送られて来た)を確認して8時にAewとロビーで待ち合せ。タクシーをつかまえなくっちゃ、と外に出ると、車でWinuが待っていてなんと、送り迎えしてくれるというのでなんたる幸せと思いながら感激して車に乗り込みました。今日の行き先はManidol University。医学系のタイの大学では最大手で、とあるえらいFood Safetyの先生が会ってくださるというので行ってきたのでした。ところでタイでは語尾にL(エル)がつくとかならず「ン」の発音になります。デパートの「セントラル」は「センタン」。ですから「マヒドル」は「マヒドン」となります。マハーウィッタヤライマヒドン、です。マヒドンの前の部分は「大学」という部分。カセサート大学はマハーウィッタヤライカセーィです。あ、別にマハーウィッタヤライカセサートでもいいんですが、カセーィという人が多いので。


8時に出発したのに噂に違わぬ恐ろしい渋滞を体験しながらマヒドンに到着したのはもう9時過ぎ。本当は20分くらいで行ける距離なのに。でもねぇ、到着したとき、私はかなり、それはもうかーなーりー、不機嫌でした。というのは以下の事情があるからです。

  1. コンタクトをとったときに快くアポを受け入れてくれたものの、タイミングが合わずなかなかミーティングの時間が決まらなかった。
  2. やっと決まった8月16日は、なんとタイの王女さまがマヒドン大学の、しかもその訪れる予定の栄養学研究所にて何らかの活動(研究かも)を前の夜からやっている日だった。
  3. 当然セキュリティがものすごい。
  4. 会ってくださる先生が「プリンセスが門を通るかもしれない朝の9時から9時半の間にはゲストを呼ぶなときつく言われているので、申し訳ないが9時45分以降、10時以前の15分の間になんとか到着するようにしてください」と言った。
  5. うわーそれ難しそう、と思ったもののどうしてもお話を伺いたい人だったので了承した。

という感じでしょうか。で、マヒドンに9時過ぎに到着しちゃだめなのです。私100万回くらいAewに、そのメールを見せながら、「どうしてもこの15分の間に到着しなきゃいけないの」と説明したのに、どうして9時3分くらいに、Winuの車はマヒドンの門を通っているのですか。キーとなりそうになるのを落ち着かせ(成功)、「私すごくきつく、9時45分以降に来るようにいわれてるんだけど」と言ったら、「うんうんわかったわかった」とWinuもAewも言ったのにその直後、門を通りながらセキュリティの人に「プリンセスいつくるの?」と聞いている…。もうこうなったら笑うしかなくて、私もあーあ、しーらないっ、となってもはやニコニコしてました。そしたら大学のカフェテリアには入れたのでカフェテリアで時間をつぶすことに。相変わらず9時過ぎなのにAewもWinuも食べる食べる。ごはんの上に蒸し鶏がどっさりのったものにチリソースをかけながら「ハァハァペッペッ(ペッは辛い、という意味)」と言いながら。
そして9時50分になったので、構内でも一番セキュリティがたくさんいるその栄養学研究所に入りました。案の定5人のガードにかこまれる私たち。Aewが、「こちらドクターマサミで、彼女日本の政府の研究費で食品安全の研究をしていてDr. Vongsvatに会いに来てるんです」と珍しく詳しく説明したら(いつもは、「えーっとこちらマサミです。〜〜先生に会いにきました」くらいしか言ってくれないのでハラハラする)、「おおお、それはVIPじゃないですか」と急にキンキンにエアコンの聞いたゴージャスな待ち合い部屋に入れられました。全然VIPじゃないけれど。ドキドキしながら待っているとVongsvat先生登場。そのあとさらに偉い先生も登場して、じゃあ上の階でミーティングしましょう、ということになり階段を上っていったんですが、5階です。なんで階段を使うかというと、エレベーターはプリンセスが使うとき以外は止まっているらしいんです。電気節約のため。どうして節約するかというと、プリンセスが滞在しているあいだに万一ブレーカーが落ちたらエアコンが切れて大変なことになるので念には念を入れるんだとか。いいなープリンセスさま。こんな待遇受けて。
で息切れしつつ上っていくと3階に100人くらいセキュリティがいました。この階にプリンセスがいるのがバレバレですね。ちょっとねばってプリンセスを拝めないか頑張りましたが御出でになられませんでした。残念。で、ミーティングは、今までの食品安全関係の先生方は一体なんだったんだと思うくらいに的確な答えと方向性を持った先生で、プロジェクトも私が思った通りのことをされていて、本当に勉強になりました。1時間しっかり時間をいただいて、お話したあと、DVDの教育教材をくださるというので階下でそれを受け取り、しばらくカフェテリアで時間をつぶしていてくれたWinuに迎えに来てもらってカセサート大学まで帰った、というわけです。
カセサートに到着したのは12時半くらいだったんですが、それからAewがお腹がすいたとさわぐのでまたカフェテリアにいって、私はその目の前にあるかわいいコーヒーやさんでコーヒーを注文。最近ブラックアイスコーヒーを注文できるようになったのです。「コーヒー」は「ガフェェ」で「アイス」は「イェン」。だから「アイスコーヒー」は「ガフェェイェン」といえばいいんですね。そこで、エスプレッソマシンを置いているカフェだったら、普通に「アメリカーノ、イェン」というとアイスアメリカーノが出てきます。うっかりそのままにしているとコンデンスミルクあるいはエバミルクとたっぷりのシロップを入れられる可能性が高いので、「マイサイナムチー、カー」というと「シロップをいれないでください」となるんですね。「シロップ」は「ナムチラーッ」とか「ナムチー」とかいうらしいですけど。そういうと、かなり怪訝な顔をされます。「シロップ入れないなんて信じられない!」みたいな。そして「クリーム(ミルク)は?」と畳み掛けられますので、「マイサイマイサイ〜」と言ってブンブン首を横に振っていると、ちゃんとしたブラックアイスアメリカーノが出てくるという仕組みです。
そしてAewは相変わらずタイヌードルを食べ、私はコーヒーを飲み、しばらくするとTaeの車がやってきてAewは乗り込んで行ってしまいました。そうなのです、私はこれから3日間、Aewなしの生活。彼女はチェンマイの大学に通っている妹が卒業式を迎えるというので、チェンマイに行ってしまったのでした。彼女に頼りっきりの毎日なのでこのままちゃんと生活できるか不安ですけど、まあなんとかなるでしょう。
そしてハタと思い出して、タイに20年いて政府や国際機関で働いていた経験を持っていて、さらにカセサート大学内にオフィスを持っているというアメリカ人の男性とアポがとれそうだったことを思い出して思い切って電話してみました。そしたらあっさりアメリカ人のノリで「じゃあ今日会おうよ!」なんて言われてミーティングが実現。アメリカ人はいろいろ早くていいなぁ。そして目の前でがんがんいろんな人に電話してくれて、明日のミーティング、来週の政府の人とのミーティングも実現する予定になってきました。嬉しい。
そして今日はタイ語レッスンの日だったので、1時間レッスン。あまりにも覚えが悪いのでちょっとあきれさせてしまったかも。でも言い訳させて!といって謝りました。だって日曜日にレッスンうけてからリビューするヒマがなかったんだもん。しかも次のレッスンは明日とかいって、今日リビューするヒマないし。でもちょこちょこですけれど確実に覚えています。今日覚えたのは「待つ」という動詞。めちゃめちゃ巻き舌にしながら「ロー」といいます。巻き舌サウンドが好きなので巻き舌発音があるとすぐエキサイトします。「ロー」「ロー」と大騒ぎしていたら「ユーティーナイカ?(どこで?)」と聞かれてかなりツマりました。応用の利かない私。
そのあと部屋に戻って着替えて、今日はNotの友達のNatとフーイ(結婚式のときのドライバー)ともう一人男の人がキャンパスにやってきてくれて、4人で楽しくテニスでした。1時間バリバリと打ち合い、すっごく楽しく汗をかきました。9時になってみんなは「これからごはん行こう〜」となったんですが、いくら「Noといわないポリシー」を誇っている私も、ヘトヘトになって「わたし帰ります…」と失礼してきました。ところで「一緒に夕食を食べよう」は「バイ(行こう)ギン(食べる)アハーン(食)イェン(夕)ガンタッ(一緒に)」です。バイギンアハーンイェンガンタッ。食べ物系の言い回しはすぐ覚えるんですよねぇ、なぜか。「食」が「アハーン」なんてすごく良いでしょう?本当に「アハーン」って言う感じの語尾上げ発音なんですよ。私は「食の安全の研究をしています」なんて自己紹介することが多いので「アハーン」ばっかり言ってて楽しいです。「チャンタムニャーンパルハーンクァンプロンパイコーンアハーン」で「私、食品安全に関する仕事してます」みたいになるらしい。本当はリサーチという言葉も教えてもらったんですけど今頭から出てこないみたいです。ごめんなさい。なんだったっけ…。
そろそろ私以外のみなさんは私のカタカナ・タイ語に、もはや辟易していることでしょう。ごめんなさい。私も今、書きながら辟易しました。明日も5時起きです。忙しくなりそうです。忙しいのはとってもいい事なんですけどね。

2 Replies to “マヒドン大学へ”

  1. こんにちはp(^-^)qまた来ました~~
    すごい一日でしたね。私はこの日記でタイ語を知ることが出来てよかったです。ガフェイェェン!単語の順番は中国語に似ているんですね。今、大学の第二外国語が中国語なんです(^-^)タイ語も素敵ですね。友人にタイワンとタイ(まぎらわしい…)のハーフで国籍は日本の人がいるんですよ。
    またタイ語おしえてくださいね☆
    では、おつかれさまでした!

  2. シ者さん:こんにちは。そうですか!カタカナタイ語ばっかり書いてつまんなくなっちゃったと思ってました。そうなんですよ、とりあえずガフェェーって言えればコーヒー出てきますからね。カフェイン中毒の方にはオススメです。
    また是非遊びにいらしてくださいね。

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