宇宙戦争

20050706_waroftheworlds.jpg宇宙戦争 (2005), (B)
原題は”War of the World”。原作の原題には最初にTheがついて”The War of the World”になります。私は結構このタイトルがミソだと思ってたんですが、というのも、邦題だと「宇宙戦争」となっていて(ウェルズ原作の当初の邦題が「宇宙戦争」なので変えるわけにいかないんでしょうね)普通なんですが、実はその原作が発表されたのは、あの第1次世界大戦すら勃発していない時代。世界大戦という概念すらぼんやりしている時にこの物語があったんですね。それを忠実に再現するとなると、物語が単調に見えたり、ヒネっていないように見えたりするのは当然、ということで評価Bにしました。忠実といっても、「わたし」の一人称よりさらに個人的な話の進み方になっているので、全然違うといえば違うんでしょうけれどラストが同じ(コンセプト)なので、まあ忠実かな、と。下に感想をさらに書いておきます。
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それにしても私の大好きなトムクルーズの魅力ゼロ。だいたい彼がブルーカラーを演じるってところに無理があるというもの。カレは正義感の強い不器用で自信満々な弁護士とかそういうのが一番似合います。あの灰をかぶってしまってそれを洗うところなんて、いやぁどう見ても演技でしょ(当たり前)と普通に思わされました。そしてティムロビンス。あの役請け負うかなぁもう、という感じ。
でも火星人がタコ型のイメージ、というのは実はこの作品からなんですよね?先日のテレビの特集ではオーソンウェルズがプロデュースしたラジオドラマの「宇宙戦争」がいかにパニックを呼んだか、というようなことをやっていて、そういう時代に生きて、ラジオを一生懸命聞いて、私も心配してみたい(人ごとだからこんなこと言えるんでしょうけれど)、と思いました。
あと銃の描き方良かったですね。何があったって、あんなもん持つもんじゃない、って普通にオジサンに怒られた気がしました。私は持ってませんけど。
でもこれから宇宙とかで単細胞の微生物とかでもいいから生命体のいる星に探査に行ったりして、そこに住んでいる生き物にはどうってことないけれど、実は毒だらけの星だった、とかそういうことですよね。これから行くタイだって、うわーお腹こわしそう、とか思うような食品を食べてもタイの人は意外と平気だったりするし。ってちょっと差別的に聞こえちゃうかもしれませんが、野蛮とかそういう意味ではなくて、実際食品安全の専門家としてはウソでしょと思うほどの量の微生物ビッシリ、といった食品を普通に食べている人をテレビで見たことがあるので、そのあたりしっかりこの目でも確認して、清潔「すぎる」のがいかによくないか勉強できたらと思っているんですけどね。
なんだか話がズレていきそうなのでこの辺で感想やめますが、結論としては、SophisticatedなSFを期待するとあまりに「19世紀」な映画(私の父のセリフ)にがっかりするかもしれませんが、これが19世紀に書かれたことを考えながら見るとなかなか面白いかと思います。Yahoo!のリビューがBなのもそのあたりかな、と納得しました。

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