リーズナブル

マックをタイガーにしてから(これってコンピュータ分からない人には全然わかりませんね、私のアップルのコンピュータのOSを最新のものにしてから、という意味です)、どんなアプリケーションでも、ん?と思う単語をハイライトして(だいたいダブルクリックでいける)、コントロール+クリックすると、”Look up in Dictionary and Thesaurus”、つまり「辞書で調べる」というメニューが出てくれるので、シソーラス大好きな私としては大変に助かっています。論文を書いていて、同じ単語を頻出させたくないときに大活躍のシソーラス。だからというわけでもなんでもないんですが、日本に帰ってきてから、「あああ、乱用誤用されてるなー」と気になりまくる単語、”Reasonable”についてちょっと書きたいと思いました。いやぁ、リーズナブルってよく聞きますよね。もはや日本語ですね。でもだいたいにおいて間違って使われているので少し違和感があります。分かっていて正しく使ってらっしゃる方はご了承ください。誤用が多いな、と思っただけですので。まず、そのシソーラス(類義語辞書)で調べてみると以下のようになっています。

Reasonable (adjective)

  1. a reasonable man | a reasonable explanation: sensible, rational, logical, fair, fair-minded, just, equitable; intelligent, wise, levelheaded, practical, realistic; sound, reasoned, well-reasoned, valid, commonsensical; tenable, plausible, credible, believable.
  2. you must take all reasonable precautions: within reason, practicable, sensible; appropriate, suitable.
  3. cars in reasonable condition: fairly good, acceptable, satisfactory, average, adequate, fair, all right, tolerable, passable; informal OK.
  4. reasonable prices: inexpensive, moderate, low, cheap, budget, bargain, downmarket; competitive.

多分、日本語になってしまっている”Reasonable”は、この一番最後の訳だと思うんですね。ですが、私がうーむ、と思うのはこちら。いまグーグルして、実際にウェブにある表現を拾ってきました。日本語ヘンなものもありますが、私の文章ではありませんのであしからず。あ、私の文章も日本語ヘンですが。
「コストダウンを実現して、お客様に、高品質の物をリーズナブルなお値段でご提供しております」
「このイタリアンレストランは、高級感を保ちつつも、ここまでリーズナブルな値段であるというのは特筆すべきポイント」
「最高級黒毛和牛”石垣牛”を独自のルートでリーズナブルにお届けします」
いやぁ、違うんですよ、それは。という感じ。で、使い方として正しいな、と思えるのはこちら。こちらもグーグルで出てきた物です。
「高機能で価格も高い製品ではなく、そこそこの機能で普通に使える安いパソコンが欲しいという人は多いだろう。では今はそんなリーズナブルな機種にはどのようなものがあるのだろうか」
「ホテルは泊まるだけでOKというお客様に、駅に直結、観光に ビジネスの拠点に便利なホテルをリーズナブルな価格でお出迎えします」
つまりですね、Reasonableを言葉として分けて考えると、Reason + ableなわけですね。「安いのには訳がある」わけですよ。高品質が”Reasonable”な値段であれば、つまりそれは高いわけです。安かろう悪かろう、高かろう良かろう(こんなことわざない)なわけです。
でもまあ、だんだん「日本語」としての外来語になってくると、これはもはや新たな意味になってきてしまうと思われるので私がここでちょこっとこだわっていても仕方のないことなのですね。いつまでも違和感感じてる場合じゃなくて、ちゃんと「新しい日本語」も勉強しなくちゃいけないのかもしれません。

3 Replies to “リーズナブル”

  1. たくさんあります、違和感を覚える言葉って。 いまピントきませんがね。 私は帰国後もうすぐ5ヶ月をすぎるって言うのに、ついついとっさのときには英語が出てしまいます。その他ではWell,…とかいちいち出てきます。OKとかAll rightとか。 英語も日本語も中途半端になっちゃって情けないですよ。最近、司馬遼太郎の「龍馬がゆく」を読み始めました。誰かが買って読んだもので、家にあった物で、気になっていたのです。歴史ものって面白いですよね。カナダにいってよく思ったのが、わたし日本の事詳しくないな〜ってことです。今からでも遅くないのでいろいろ読んでみるつもりです!Masamiさんのページとっても勉強になりますし、楽しいです。

  2. shizukaさん:そうですかー。確かに違和感覚える言葉たくさんありますね。私の場合は、私自身の勉強不足が多いってこともあるんですけれど。
    私のページが勉強になるだなんて、なんだか恐縮です。でもありがとうございます。だらだらと思いついたことの羅列なんですけど。こうして書いておくことで、少しでも入ってきた情報を忘れないようにできたら、と思っています。shizukaさんの日本での暮らしのことなど今度是非教えてくださいね!

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