シアトルマリナース観戦 @ Hit It Here Cafe

1週間前くらいに、急に思い立って、アメリカ生活も残り少ないことだし、マリナース観戦に行こう!とチケットを購入したので、日曜日の昨日、Aさんとふたりでかなりハイテンションで運転をしてシアトルまで日帰り旅行を強行してきちゃいました。でも強行といってもそんなに大変ではなく、途中でAさんの研究のための写真を撮影したり、私も心に留めておきたい景色を写真にパチパチ収めたりして、わりとのんびりだったんですけどね。でも出発は朝の6時で、プルマンは結構深い霧につつまれていて、どうなることやらと思ったけれど、到着してみればシアトルは快晴、新しくなった(といっても結構前のことですが)SafeCo Fieldのレフト前入り口にはこうして大きくジェイミーとイチローの写真がありました。試合はクリーブランドインディアンズとの3連戦の最終試合。日曜日なのでデイゲームでした。


今までもシアトルマリナースは、懐かしのあのキングドーム時代から何度も何度も観戦に行って、やれバックネット裏だ、エリア51 (ライト側外野)だ、1階席だ、2階席だ、3階席だ、ブルペン前だ、といろんなところに座ってみたんですが、実は、野球ってどこに座っても結構楽しめるってことがだんだん分かってきたので、今回は新しいところに座ってみよう、ということになって、有名な”Hit It Here Cafe”(写真でガラス張りになっているところ、分かりづらいときはクリックしてみてください)を予約してみることにしたんですね。そうしたらそれが大正解でした。カウンター席だったんですが、とにかく自分の後ろがひろびろとしているし、テーブルに肘をついたまま観戦できるし、屋根はあるので日焼けはしないし、チケットも結構安いし(席だけで$17、お食事のバウチャーが$18)、すごく良かったですよ!初めてのメジャーリーグ観戦は、あの「みんなで観戦しよう」というような楽しい雰囲気を味わうためにも、普通の席のほうが楽しいかもしれませんが、そういった観戦スタイルに飽きたら、こうして落ち着いてカウンターに座って野球を見るのもかなり楽しいです。
試合が始まる30分前からは、このカフェの席(テーブル席とカウンター席とあります)は、チケットホルダーの人のためにリザーブされます。ですから、試合の何時間も前に来る人はもしかしたら自分の席は空いていないことがあるかもしれませんので他の席に座って待って、試合が始まる30分前に自分の席に座る、という感じになるのでしょう。私たちは到着したのがお昼の12時過ぎで、試合開始は1時だったので1時間前だったんですが席はこうしてスッキリと空いていました。とてもキレイなカウンターと椅子で、嬉しかった。このカフェにくるまで、VIP Clubの人たちが利用するテラスを歩いて来たんですが(本当は反対から入るべきだったんですが、たまたま通してくれました)、壁には今までのマリナースの歴史的な選手の写真等貼ってあって珍しかったです。
こちらがこのHit It Here Cafeのメニュー。私たちはとりあえずビールをいただきました。こんなに快晴で野球観戦ともなれば、ビール飲むしかないでしょう!私はめったにビール飲まないんですけど、カップになみなみと注いでもらってなんか嬉しくてグっと飲んでしまって試合が始まる前からほんのり酔っぱらってしまいました。そして写っているのはカフェのメニュー。普通のアメリカンダイナーにありそうなメニューがたくさん並んでいましたが、ちゃんとアペタイザー、サラダ、スープ、オントレイ、デザートとカテゴリー分けされていて、へぇ、という感じでした。でもウェイターの方々がフレンドリーでかつ、かなり臨機応変に希望に答えてくれて、この球場で売ってある食べ物であれば何でも持って来てくれるみたいな気配でした。でもその場合はもちろんチップを弾む必要があるだろうし、ウェイターによってはそういうことはしない、という人もいるかもしれません。
これは試合が始まる前に、あまりのこのカフェの居心地の良さに満足するAさん、彼は野球観戦自体は大好きなんですけど、性格的にかなりのキレイ好きなので、隣に座ったアメリカ人が豪快にポップコーンやピーナツをこぼしたりビールを飛ばしたり立ち上がって何かを振り回したりするのを、最初は楽しんでもだんだんちょっぴりイヤになっちゃうみたいで、こんなに広々としたところで生で野球を見れるのが本当に嬉しかったみたいでした。そして、正直な話、アメリカ人の野球好きな男の人は本当に本当に豪快で、かなりの確率でスゴい体臭の人が多いので、そんな人とピッタリ隣同士になろうものならその試合3時間、ひどい時には4時間、鼻がバカになりながらの観戦になるので、このカフェは隣の人との間隔も広いし、前後に人はいないしで最高だったのでした。
こちら私。クリックすると大きくなりますが相変わらず恥ずかしいのでパスワード(こちら参照)かけています。写真では見えませんが、私たちの座っているようなカウンターの席の後ろがテーブル席になっていて、カウンターは全部で3列、それぞれちゃんとこうして高さがかなり違うのでどのカウンターに座っても楽しめるとは思うんですが、一番上のカウンターは、後ろがすぐに一般通路になっていてごちゃごちゃしていて落ち着かないかもしれません。そしてテーブルは、私の足下を見てもらえば少し感じが分かるかもしれませんが、壁にぴったりと横向きにならんでいるので、グループには良いかもしれませんが、カウンターが空いていればカウンターをオススメします。というのも、横向きなのでいざ試合観戦のときには首を横にするか、椅子を球場に向けるか、どちらかしなくちゃいけないし、前に座るカウンター席の人で見づらい可能性もあるからです。
そしてもちろん、このHit It Here Cafeはライト側にあるのですぐ下にはこうしてイチロー選手がいるのです。こうしてずーっとイチロー選手を見ていられるのはいいね、ととなりに座ったアメリカ人カップルも話してました。かなりの人気ですね。でもこうして試合をじーっと見ていると、イチロー選手に限らず、全ての野球選手の集中力っていうのに感心させられます。というのも、みんな、どこで集中力を使うかというのを決めているみたいに見えるんですね。ピッチャーとキャッチャーがサインを出し合ったりしているときは、みんなぼーっとしていたり、イチローは柔軟運動したり、グローブを手から外していたり、かなりリラックスモードなんですが、そのリラックスモードは、ピッチャーがボールを投げるその瞬間まで続くんですよね。そしてボールが投手の手から離れた瞬間くらいに、フィールドにいる全ての選手の足下がパタパタっとします。みんな軽く足踏みするんでしょうか。そしてボールがキャッチャーミットに入る直前くらいに、みんながピっと緊張して、ミットに入った瞬間には、もう、すでにリラックスモードに入っているのです。すごいなぁと思います。
さてこちらが私たちが頼んだ食べ物。サラダとかパスタとかお上品なお料理もあったんですが、軽食風に試合中にずーっと食べてられるようなものがいいね、とこうしてナチョスとチリスープになったのでした。かなりのボリュームです。そして球場で一般に買うナチョスやスープにくらべて、かなりゴージャスで量も多いと思います。味も悪くなかったですよ。思ったんですが、球場で列に並んで買ったりするのも楽しいですけれど、こうしてウェイトレスさんに頼んで持って来てもらうのってやっぱりラクですねー。チップ払うだけの価値がありますね。おかげでずーっと試合に集中していることができたし、食べ物は温かいし、良かったです。
ところで試合はどうなったかというと、投手はマリナース誇るJamie Moyer投手。私彼好きです。そして多分、今のところマリナースのエース投手(のはず)。年齢は若くはないですが、この試合までに129勝していて、マリナースで最多勝利投手のランディジョンソン(現ヤンキース)の130勝に迫っていました。いきなりヒットを打たれて、盗塁も決められたんですけど、そのあと危なげなく押さえて、エースの貫禄といった感じ。攻撃はイチロー選手がファウルで粘った末キレイなヒットを打ち、ボークで進塁、2本の犠牲フライでホームイン、というたった1本の本人のヒットだけで1点をとるという、イチロー選手の一人芝居のようなことがおこったあと、しばらく6回まで無得点でした。この写真はすっかり名物となった、フィールドのお掃除の人たちが4回にやってくれるパフォーマンスのダンス。かなり楽しいです。みんなが大騒ぎします。
6回の裏にまた、イチロー選手からの打順で、3塁の人がすっごい前進守備だったので、内野安打を警戒してるのかな?と思って「イチローがそんなのを見過ごすわけはない」と思ってたんですが、果たしてその通りで1塁側にキレイなヒット。そのあと、走るぞ走るぞという気配を見せまくって、投手は動揺したのか次のReed選手にフォアボールを与えました。この写真はそのフォアボールの瞬間で、イチローは既に走ってます。結果としては走っても意味はなかったんですけどね。でもキレイなスタートだなぁと思わせられました。そしてそこから猛攻が始まり、Beltreがヒット、エラーももらって1点追加、そのあと犠牲フライでさらに1点追加(犠牲フライはBoone選手、彼はちょっと調子が出ません)、投手交代したのにすぐにフォアボールで満塁、さらに投手交代(可哀想)。次にWinn選手がヒットを打って1点追加、さらにOlivo選手が左中間まっぷたつの深いヒットで3点追加で7-0になりました。もう大興奮です。
そんな大興奮の中に運ばれて来たのが、私たちが頼んだデザート。Big Fat Chocolate Cakeという名前そのままで、このケーキ、なんとこの一番長い部分が20センチ弱あります。びっくりです。そしてコーヒーを持ってきてもらったんですが、ウェイトレスの人が忙しくてちょっぴり遅くなってしまったので、”I’m sorry for the wait, the coffee is on house!”と言ってくれてタダでした。遅くなったといっても5分くらいだったので私たちは全然気にしてなかったので(それよりオーダーをとりにきてくれるのが遅い方が気になった)ラッキーといった感じでした。このケーキ、このカフェでもかなり人気が高く、見ているとほとんどの人がこうしてコーヒーと一緒にオーダーしているみたいでした。私たちはふたりでやっとのこと半分食べて倒れそうなほどお腹いっぱいになりましたが、まわりのみなさんはペロリと平らげていてびっくり。アメリカ人っていろんな意味ですごいです。
試合はそのあと7回にBret Booneの弟でヤンキースからインディアンズに移籍したアーロンブーンがいきなりホームランを打って7-1としたんですが、インディアンズの反撃もそれだけで、そのあと8回にリリーフ投手が4連続フォアボールをくれるなどして(ちょっぴり可哀想でした)結局9-1の圧勝でした。これでモイヤー投手は通算130勝ということでランディジョンソンに並ぶ大偉業。前半にはReed選手の素晴らしい守備も飛び出して、かなり満足いく試合でした。私が観に行くマリナースの試合って、今までのところほとんどが負け試合で(事実、勝ったのは今回を入れてやっと2回目)、私のバッドラックを心配していたんですがやっぱり贔屓チームが勝つと嬉しいものですね!そしてこのHit It Here Cafeの快適さも、かなり嬉しいものでした。しばらくメジャーリーグ観戦は行かないかもしれないけれど、こうして楽しい思い出ができて本当に良かったです。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *