Appaloosa Museum

母が帰ってしまって、いろいろと自分のペースになったのはなったんですが、その分全然楽しくないですね。当たり前か。私の母は今まで私が人生で出会った人の中で一番面白い人なのです。いつも何かしら平気な顔をしておかしい事を思いついて笑わせてくれます。で、その楽しかった日々にしがみついているみたいですが、今日の写真もその母と一緒に行った馬のミュージアム。このあたり(Palouse Area)に住む人は誰でも見た事があると思うんですが、プルマンからモスコウへ行く道でWal Martのすぐ手前、Apple Bee’sの横にあるAppaloosa Museumです。


これは入ってすぐのところにある模型のAppaloosa。Appaloosaというのはご想像の通り、馬の名前なんですが、この馬で特徴が良くわかるように、斑点がついています。でもこの写真の馬はたくさんあるAppaloosaの種類のひとつで、白いバージョン。一番好まれるタイプは茶色で、背中からおしりにかけて、まるで雪がつもったように白くなっていて、そこに茶色の斑点があるものだそうです。でも顔に斑点があったり、身体中にあったりといろいろいるらしい。
もうひとつの特徴は、目です。馬というのは普通は外側から見えている目玉は黒目の部分だけなんですが、このAppaloosaはこの模型でもわずかに分かりますが、少し白目が見えています。馬の種類でこうして白目が見えるタイプはとても珍しいんだそうです。
このアパルーサ、もともとはスペイン系の馬で、移民してきたときにアメリカ大陸に伝わったと言われています。そして何が珍しいかというと、インディアンがブリード(交配させて育てる)したということ。しかも、特にこのアパルーサは、このワシントン州、アイダホ州のあたりに住んでいた、ネスパース(Nez Perce)という部族が特にブリードしていたとか。このリンクをクリックするとNez PerceとAppaloosaの関係も分かるかと思います。
そして面白いのは、その名前。これには説はいろいろとあるんですが、今のところ一番信じられている説が、
“A Palouse (er)”
からAppaloosaになったという説。説明すると、上のほうにも書きましたが、この小麦畑の広がるPullmanやMoscow、その近隣の町を合わせてPalouse(パルーズ)と呼ぶんですね。うねうねとした丘が名物です。そしてこのあたりにいる馬のことをPalouserと呼んで、冠詞をつけて”A Palouser”(アパルーザー)と呼んだ事からだんだんその名前がアパルーサになったんじゃないかと。この説明のところでは「白人が、”Ignorantlyに”アパルーサと呼び名をつけた」となっていました。このあたりインディアンとの戦いの歴史などから押さえる必要があるので難しいところですね。
それにしても古いふるい歴史のある日本のことを思えば、このアパルーサがインディアンにつれられて部族間のトレードなんかに一躍買っていたのも1700年代か1800年代のことだし、まだまだ最近のことですね。全ての歴史の一部が写真で残っているというのも、ピンとこない感じでした。このあたりに住んでいて、馬が好きな方は是非行ってみてくださいね。馬はいませんが、なかなか楽しいです。
ところでこのミュージアムに連れて行ってくれたのはJanetという人で、その人はアパルーサを1頭、他の馬をもう1頭もっているんです。ミュージアムでは「人間にとてもフレンドリーな賢い馬」という紹介のされかたでしたが、Janetいわく、彼女の馬はとても賢いけれど、ズル賢く、とてもわがままで策略家だとか。人間にもいろんなのがいますが、きっと馬にもいろんなのがいるんでしょうね。

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