地球ラジオ(NHK)出演内容

突然ですが、2003年夏に、NHKの地球ラジオに出演させていただいたということはこのサイトにも書いておいたと思うんですが、NHKの方にちゃんと録音テープ、出演内容など丁寧に送っていただき(出演料まで!)、今日、今月初めての(そして今年初めての)コンピュータ整理にとりかかったら、分類不可能の書類がでてきて、私は分類不可能の書類は”Temp”というフォルダに入れておくことにしているのですが、そのフォルダーを開いてみたら唯一入っていたファイルが、そのラジオの出演内容で、懐かしくなったのでここに保存しておこうと思います。古い内容でごめんなさい。
当時は7/26に生出演の予定が、宮城県の地震災害で延期になり、1週間後に放送されました。

7/26 NHK 地球ラジオ(延期)
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「WTN」
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[前節]:世界各地でラジオをお聞きの皆さんと電話で結ぶ「ワールドテレフォンネットワーク」
まず、最初は、アメリカからです。プルマンにお住まいの武内真佐美さんと電話がつながっています。日本との時差は夏時間でマイナス16時間、午前1時をまわったところです。
Q:武内さん、こんばんは。夜分、遅く、申し訳ございません。今日のお天気はどんな感じですか。
A:こんばんは。今日は暑かったですね。今は夜中なので気温は15度くらいですが、日中は32度ほどになりました。このあたりは北米大陸でも気温差が激しいところで、冬は極端に寒くて、夏は極端に暑い、という地域です。最近は本当に暑いですよ。でもシツドが低いので、朝や夕方とか、曇りの日とか、あと、木陰に入ればすぐひんやりとします。太陽の真下に出ないかぎり比較的過ごしやすい天気だと思います。
Q:お住まいのプルマンは、どんな町ですか。
A:プルマン市は、シアトルからずっと東にいったところの、ワシントン州の中でも内陸側にある町で、お隣のアイダホ州までは車で10分くらいのところにあるんです。この町には、ワシントン州立大学っていう、この州でも2番目に大きい総合大学があるんですが、人口は2万5千人程度の小さな町です。そのうち2万人以上が大学関係者や大学生なんです。そのワシントン州立大学は1800年代に農業大学として創立された大学で、農学とか野生獣医学などは全米でもトップレベルなんです。バイオ研究もさかんで、私が研究している栄養学なども発達していて、町の人も、興味を示しているみたいですよ。このあたりで収穫できる農作物と、その栄養価の関係とか、この地域に住む人の、健康と栄養の関係などにも関心があるようです。
Q:今、町はどんな感じですか。
A:実は、来月、世界レンティルフェスティバルって呼ばれるお祭りが開かれるんですね。この町で栽培されているレンティルといわれる豆の収穫量が、実は世界第一位なんです。そのお祭りでは、レンティルキングとレンティルクイーンと呼ばれる小学生を町の小学校から男女ひとりずつ選んで、世界でのレンティルの知名度をあげるためにプロモーションをしたりしてるんです。今、プルマンはそのお祭りの準備で忙しくしてます。レンティルを使ったチリスープを無料で配るための準備や、レンティルアイスクリームなどを作る準備などしています。
Q:どうも、ありがとうございました。アメリカのプルマンにお住まいの武内真佐美さんでした。
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「質問箱」
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リスナーの皆さんからの世界各地の暮しへの疑問や質問にお答えします。今日、最初の質問は、「海外の遠隔教育事情を教えてください」というものです。この質問にお答えくださるのは、さきほどワールドテレホン・ネットワークでご出演いただいた武内真佐美さんです。
Q:武内さん、アメリカでは、テレビや通信、インターネットを使った遠隔教育が行われていますか。
A:はい、そういった遠隔教育は世界でも最先端を行っていると思います。最近は、特にインターネットを使ったe-learningが盛んですね。コンピュータとか、ネットワークを媒介にして、遠隔地からでも映像や音声をリアルタイムで交わすことができるのがポイントですよね。アメリカでは総合大学と言われる大学のほとんどが、こうした遠隔教育を教育システムの一環として取り入れています。「超」一流大学では、オンライン教育は教育の質が落ちるからといって、一部のコースにしか設けていないところもあると聞きますが、それは例外的ですね。他に、一般企業でも、有名な知識人を講師に迎えて、授業料をとってオンラインによる遠隔教育をしているところもあります。
Q:アメリカはインターネットが誕生した国でもありますからね。
A:そうですね。それに、アメリカでは、親が子供を学校へ通わせず、家庭で教育するホームスクールのシステムがあるくらいですから、こういった遠隔教育が普及する下地はわりと前からすでにあったと思います。
Q:どんな人が利用していますか。
A:やっぱり一番多いのは学生さんですが、キャリアアップを目指す一般の社会人や、定年退職後の人々など、ありとあらゆる人々が利用しているようですよ。アメリカには、社会に出てからでも努力しなければ昇進できない、努力しなければ降格する、もしくは仕事がなくなる、なんていうきびしい現実があるんですよね。あと、家にいながら大学を卒業できるため、家庭の主婦や、働く母親などにも人気があるみたいです。コースは大学や学部によってさまざまですが、全米すべてを視野にいれれば、「ないコースはない」というほどに何でもあって、学士とか、修士とか、博士といった学位取得や、技術などの資格取得など、本当にたくさんのプログラムが提供されています。
Q:受講は簡単ですか。
A:そうですね。ただ、大学が開講しているコースの場合は、その大学に入学する必要がありますね。ただ、入学のシステムは日本と大きく違っていて、かなり敷居は低いみたいです。授業料を払えば、ほぼ全員入学できるところもあると聞きます。でも、通学の場合と違って、講師との対話とか、課題とかの直接のプレッシャーが、わりに少ないため、やっぱりある程度の自己管理能力が問われるらしいです。時間の配分とか、勉強の計画などをたてるのが苦手な人にはあまり向かないのかもしれませんが、そういうのが得意な人にはきっと便利なシステムですよね。
Q:どうも、ありがとうございました。アメリカのプルマンにお住まいの武内真佐美さんでした。
A:ありがとうございました。

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