栄養エッセイ第1回:「栄養」ってなあに

先日、コンピュータのハードドライブの整理整頓をしようと思ってせっせとフォルダに振り分けていたら、私が1997年に書いたと思われる、捨てがたいWEB用のコンテンツ(栄養エッセイ)が出てきたのでここに写しておこうと思います。捨てがたい、といっても価値があるという意味ではなく、懐かしい感じが私個人として捨てがたいのです。シリーズになっていますので、これからもちょこちょこ載せていきますので興味がある方だけどうぞ。
まず第一回目は「栄養」の定義からです。1997年の私、英語でエッセイを書くのを学んで楽しかったんでしょうか、王道の中の王道である、定義からのスタートでエラいぞ自分!って感じです。(1997年6月:Masami’s Home: Nutrition「はじめに」より)

「大豆にはたくさん栄養があるんだって」
「顔色悪いよ?もっと栄養を取った方がいいんじゃない?」

どちらもそんなに新しくもないし、珍しいセリフでもありませんね?一般的に、「栄養」という言葉は何だかすごく体に良さそうです。じゃあ、栄養って一体何でしょう?大豆に含まれている「栄養」って何でしょう?「栄養を取る」って何でしょう?ご飯をたくさん食べること?何だか違いそうですよね。
国語辞典(三省堂)で「栄養」をひいてみると、

食べ物を取って、健康を保つための、からだのはたらき

とあります。…イマイチ分かりません。栄養って「からだのはたらき」なんでしょうか?あ、もうひとつ意味がありました。

栄養(上の定義で「食べ物を取って、健康を保つための、からだのはたらき」)のもとになる成分、あるいは食べ物

だそうです。何だかこれが近そうですね。でも正直言って、やっぱりイマイチ分からない。どうやら、私がここで栄養の定義について語りたくても、国語辞書じゃちょっと無理な感じです。ですから、ここで勝手に私が「栄養」の定義を作ることにしました。もちろん、皆さんにとって分かりやすくするためのものであって、「言葉」に執着したものではありませんので、文学的にも、科学的にも、意味は違うでしょう。でも分かりやすくしたいんです。

栄養:食べ物に含まれていて、体の中で何かを作ったり、何かを作るお手伝いをするもの。

というわけで、これを冒頭の2コのセリフに当てはめて言ってみると:

「大豆にはたくさん、食べ物に含まれていて、体の中で何かを作ったり、何かを作るお手伝いをするものが含まれているんだって」
「顔色悪いよ?もっと食べ物に含まれていて、体の中で何かを作ったり、何かを作るお手伝いをするものを取った方がいいんじゃない?」

となります!ムリヤリだけど、辞書の意味を当てはめるよりマシになったような気がします。
この定義だけでも分かるように、実は、栄養ってみんなが知っている言葉なのに、細かい部分はこうやってちょっと分かりづらかったりします。「栄養学」も「栄養士」も同じ。一般に人は、栄養学って食べ物についてだけの学問だと思ったり、栄養士って食べ物を作るエキスパートだと思ったりします。それだけ栄養学がまだまだ知られていないということかもしれませんね。そこで、私は微力ながら、この栄養学について一生懸命一般にアピールしていきたいと考え、このページをつくることにしました。みなさんの興味をひくことができますように。このシリーズをずっと読んでいくと、「食べ物、栄養に対する考え方」が変わるはず、と固く信じて書いていきます。そして、願わくば、みなさんの意識が変わることによって「病気にかかるかもしれない確率」がぐぐーっと減りますように。(第一回:終)
補足1:その他の定義(大辞林 第二版 (三省堂)より)

  • 「栄養学」:生命の維持および心身の健康を保つために、栄養の状態や必要度について研究する学問。
  • 「栄養士」:栄養士法に基づき、栄養摂取の指導を行う者。
  • 「管理栄養士」:栄養士法に基づき、栄養士を指導し、給食管理などの業務を行う者。栄養士の免許をもつ者のみ受験資格がある。

補足2:栄養士法について

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