コミュニケーターアワード

以前に「温度計をつかってみませんか」と題して書いたページで紹介した、パンフレットやレシピカードですが、とっても嬉しいことに、テキサスに本部のある国際コンペティションでアワードをいただきました!正確なアワードの名前はThe Communicator Award of Distinction in Print Mediaです。コンペティションに出品したのは、私たちのプロジェクトのデザイナーであるジェラルドという人で、彼は私たちの持ってきたコンテンツ、写真、イラストなどを元にページメイカーやイラストレーターなど普通のデザイン系のソフトで完全な姿にしてくれた才能あふれる素晴らしい人です。


このアワードは基本的にはコンテンツよりもデザインを評価するもので、受賞したのはもちろんジェラルドなのですが、彼は親切にも、もともとの著者である私やプロジェクトメイトのZenaにもクレジットをくれて、こうして私たちまでもが受賞することになったのでした。これらの作品は見た目よりもずっとずっと計画や推敲に時間をかけて個人的には難産だった気がするので、こうして最後に思わぬところでアワードをいただけて、ものすごく嬉しくなってしまいました。ジェラルドすばらしい。
ところで内容が難しいってどういうことか、と良くきかれるのですが、つまり私たちの教育ターゲットは、一般消費者なわけなのですが、日本とちがってアメリカは確実に文盲人口があることを忘れてはいけないのです。むろん、完全に読み書きのできない人は無理としても、ほとんどの消費者にとって、単純で分かりやすく、かつクリアな文体でしかも科学的に証明された事実を簡潔にまとめる、というのはどうしてもかなり難しいタスクになるのです。
しかもパっと見のアテンションをひきたいし、何だろう?と読み続けてくれるような内容にしなければいけないし、しかも確実に事実に基づいた情報にしなければいけないし、とコンテンツ的にも大変なことばかり。Zenaのプロジェクトだったレシピカードだって、聞いただけだと楽しそうなプロジェクトに聞こえますが、単純なレシピなだけに何度も作りなおして味を確認して温度を確認して、とわりとコツコツとした努力が必要だったのです。私たちは研究者なので研究だけやってればいいかと思うとそういうわけではなく、これはどんな仕事でもそうだと思うのですが、「これもやるの?」とびっくりするような細かい作業が、お仕事というものには必ずついてまわりますよね。そういうのを確実に実感するプロジェクトでした。でもまぁ、その他の部分に比べたら確かに、「こんなことを学位取得のプロジェクトにしちゃっていいのかしらー?」とわくわくしちゃう部分であったことも確か。でもそんなの1年もしたら全くなくなりましたが。
それにしてもジェラルド、若いのにとっても素晴らしいデザイナーさんです。私もページメイカーをつかっていろいろと作ることが多いので、ジェラルドの足下にもおよばないものの、これからもこういうパンフレット製作などをちょっとはできるように続けていこうと思います。

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