The American Way of Death

20030729_theamericanwayofdeath.jpgThe American Way of Death (Jessica Mitford)
これは1963年に書いた本のRevised (Revisited)バージョンで、名前や表紙のシリアスさ(この表紙はよく見えないかもしれませんが、パブリックインドアセメタリーです)に反し、実はすごくユーモアにあふれた本です。実際の目的は楽しさではないんでけど、読んでいて、「なるほどねぇ!」と思いながらもちょっとブラックにうふふふっと笑ってしまう感じ。
どうしてこの本を買うことにしたかというと、わたしが先日観た映画、ジャックニコルソンのアバウトシュミットを観て、最後のシーンのメッセージがどうしても分からず、ネットでいろいろなクリティークやインタビューを読んでいて、最後にCNNのインタビューサイトにたどり着いたとき、ワレンシュミットの「表面上の」チープさが話題になっていて、その中に「棺桶や飾る花の豪華さは死んだ人へのオーナーになるか」というトピックがあってその中の引用で、このジェシカさんの本が話題になっていたんですね。
それでどんな本だろうと思ってアマゾンでちょこっと読んでみたらかなり面白そうだったので買ってみたんです。最初のイントロダクションは、いかにこの本が成功したか、この本に反対した人がいかに失敗したか、などエゴイズム満載なんですけど(私はそういうのが大好き)、その中に弁護士さん(労働法専門)だった旦那さんのセリフとして
“These people seem to know exactly how much a warehouse worker gets and how much an office secretary he would complain and they set the price of the funeral accordingly.”
というふうにいわゆるお葬式業界の人のことを言ってあるんですね。いやぁかなり面白いです。”Can you afford to die?”っていうスローガンも面白いですし。でも正直な話、日本でもお年寄りになるとそういうふうに考えて、子供に迷惑をかけたくない、と貯金したりするのはもはや普通みたいですよね。なかなか子供の立場から「安いお葬式にしたい」と言い出せるものではないだろうし。実はワレンシュミット、かなりやり手だったんですねぇ。
この本、最後にかなりのスペースを使って、ノンプロフィットのお葬式サービスの会社を紹介してあります。興味がある人は(って、いるかなぁ)ぱらぱらとみてみてくださいね。本自体はウィッティでなんだかおかしいシリアスな本です。私は好きなタイプ。
[ 洋書籍 | 未翻訳 ]

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