フットボールの強さと大学のレベルの関係

週末のフットボールですが、アリゾナステイトに44-22のダブルスコアで勝ちました。これでなんと全米で5位というランキングになりました。このままいくと、前に書いたように3つある、チャンピオンシップボウルゲームに行けることになってしまいます。この先どうなるかは分かりませんが。でもせっかくシーズンパスを持っていて、そのボウルゲームのチケットを優先的に買えるのに、今年の冬は私は日本。もったいない。
でも日本では大事でかつ、楽しみな行事が待っているので大丈夫です。それにしてもこんなに強いクーガースは97年以来、と思っていたのにそんなのは全然飛び越えてすごいことになっています。見ていて本当に楽しめるのでいい感じです。卒業して、ここを離れて、全然違うところに移り住んでもテレビでクーガースを応援したりするんだろうな、と思うと不思議な気分。異国の地に来たつもりなのにすっかりホームという感じです。ちなみにESPN/USA TODAYのランキングAssociate Pressのランキングをリンクしておきますね。これからどういうふうに動いていくか、楽しみです。


実はフットボールの強さと大学のレベル(私はレベルとかそういうのはあんまり好きじゃない、というか嫌いな方ですが、他に言い様がないので)はわりと密接な関係にあります。フットボールが強い大学というのは、とりあえず名前が売れます。マスコットネーム(例えばうちの大学だとクーガース、University of Washingtonだとハスキーズ、とかそういうもの)と大学の名前が自然にくっついて人の口から出るほど有名になります。私が学会とかでWashington State Universityから来ました、というと、決まって「じゃああなたクーガーだね!」と嬉しそうに言ってくださる人がいます。そういうふうになると、なぜか大学自体に人気がでます。大学に行くということを考えたときに、名前の売れた大学に行くということは、名前の売れた企業に就職するようなもので、日本のように完全な偏差値ランキングのないアメリカではフットボールの強さと知名度はわりと大学選びの要素になりうるんですね。
そうすると、たくさん人が集まります。今実はうちの大学は、大学が設定している生徒数をわずかに超えてしまったちょっと生徒過剰の状態にあります。大学側としては、質の高い学業を提供するために(なんという日本語でしょうか)、生徒数と先生の数の割合、教室のキャパシティ、などなどを考えて生徒数を設定しているので生徒過剰はあまり良くないわけですね。で、どうするかというと、オプションはふたつあります。入学時に生徒数を制限するか、それかビルディングを建てて増やし、先生ももっとやとって多い生徒数に対応するか、というわけです。で、今うちの大学がとっている対策はなんと後者です。キャンパスのいたるところにたくさん建物をつくり、先生をどんどんやとっています。そうすると生徒数が増える→授業料が大学にたくさん入る→フットボールチームを強化できる→フットボールチームが強くなる→大学の人気がでる→生徒数が増える、というWin-Win-Situationになるわけです。そして研究施設をたくさんつくったり、いろんな大学とコネクションを作ってどんどん大学が立派になっていく、ということになります。フットボールの強さって大事だなぁと思わせられます。

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