ディベート

今年はなんだかとっても珍しいうるう年だったらしいですね、なんでも4年に1度であり400年に1度であり1000年に1度だったとか。ラッキーな気分がするのはちょっと単純すぎるでしょうか。だって、昨日1日のために999年生きても、今年生きていなければ味わえないうるう年。でも何のこともなく過ぎていきましたけれどね。
今日は朝五時に起きました。月曜日、水曜日、金曜日の朝7時半からのクラスで、「ディベイト」があるというので、前日にもせっせと準備をしたことはしたんですけれど、なんだか不安で早起きしてカードを作ったり、見直しをしたりしていたのでした。


ところで、このディベイトですが、私は人生の中で今日をいれて、2回しか経験したことがありません。直訳すると、討論とか弁論とかいう意味になると思うんですが(辞書が今手許にないのでハッキリ分かりません)、つまりは、ふた手に別れて、まったく反対の意見を主張しあって、その主張がいかにうまく言えるか、説得力があるか、を競うものなんですね。アメリカ人は小学生の時から結構何度もやる機会があるみたいです。
私は、といえば、初めてやったのはこのプルマンに来て、英語学校で英語を学んでいるとき。何かのクラスで、「宗教の自由(Freedom of Religion)」か、はたまた「宗教からの自由(Freedom from Religion)」についてディベイトしました。私がどっちのサイドについたかはちょっと忘れましたが、ディベイトという方式が、学ぶというプロセスの上で果たす役割というのは、ずばり、モティベーションである、ということを、まず学びましたね。つまり、主張しあい、自分の意見を通そうとするわけですから、自分の意見の裏打ちはもちろん、相手の主張の長所と弱点とを知っておかないといけないわけです。相手の言い分の長所はなるべく論点から遠ざけて、弱点をここぞとばかりに攻撃する、そして自分の意見を通す。ディベイトという方式は、「よし!負かしてやる!」という気持ちを奮い立たせるためのちょっとした小道具というわけです。
そしてこの方式のもっとも重要でかつ、一番トリッキーな部分は、「自分の意見」イコール「自分が主張するサイド」ではない!というところ。結局は、結論の出ていない問題を相手にディベイトするわけですから、どちらが正しいとか間違っているとかその段階では分からないわけですよね。だから、先生はクジのようなもので、立つサイドをきめさせるわけです。
今日のディベイトはスポーツ栄養学におけるカフェインの役割について。カフェイン摂取は効果があるかないか、というところで話し合うわけです。このクラスは結構な数の生徒がドロップしてしまって、今私を入れて8人なんですけれど、4対4に分かれて、まずクジをひくと、私達は「カフェインには運動パフォーマンスを良くする効果がある!」というサイドに立つことになりました。これはハッキリいって私の意見ではないのでとっても難しかった。私はクラスの中ではベラベラとしゃべる方ではないので、ちょっと心配しましたが、いざその時になると、なんてことはない、本当に「ベラベラ」とうるさいほど主張してました。あとで思い出すと恥ずかしいですね。そして喜ばしく、私達のチームが勝ち。
ケースはもうひとつ与えられて、今度はサイドを逆転して、「カフェインは効果なし!」という立場に立ってディベイトをしました。こちらもうまくいき、私達のチームの勝利。嬉しかったです。
11時からJillとのミーティングにいってきました。出来上がった最初のドラフトのQuestionnaireを見せて、10日に予定しているコミッティミーティングに備えてもらおうと思ったもの。このQuestionnaireはあと2人のメンバーにも配らなきゃ。
あ、そうそう、そのあと学部のメールボックスをのぞいたら、嬉しいお手紙が学部長からきてました。来年のTAをもらえることになったということ。今教えているクラスと同じクラスのTAです。1年毎の契約なので心配していたのでした。もしTAをもらえなかったら、授業料や生活費はどうなるんだろう、とか学校をやめなくてはいけなくなるかも、とかいろいろ。でもその心配もどこかへ飛んでいきました。あぁ、よかった。夏に、そのクラスの先生であるDarcelのために働くことになっているので(タダ働き)、それをきめたおかげかもしれません。
ところでこれは今、私のオフィスで書いています。こうやってPowerBook 1400にさわっていると、このマシンのキーボードがいかに叩きやすいものだったかを改めて感じますね。これは本当に秀作だと思います。くにゃくにゃしていないし、かといってカチカチでもない、という感じ。さて、午後は明日のラボのためにパイのクラスト(パイ生地)をやきます。あまり好きな作業ではないのでいやですけれど、がんばるしかないでしょう。

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