モンタナ旅行(3)

やっと、やっと、私たちは気付きました。
朝の9時過ぎに部屋でテレビを見ていると、テレビのモニター上の時間表示が10時過ぎ。「もしかして、モンタナって、ワシントン州と時差がある?」と、Aが聞いてきました。私はギクリ。そうだ、その通りだ、だって去年ユタに行ったときでさえ、時差があったもん、と思ってあわててCNNをつけてみると、やっぱり10時過ぎ。私たちは、これまでの2日間のことを一生懸命思い出して、時差によるミスは無かったかどうか考えました。ミスというミスは無かったけれど、昨日の朝だって、別にアメリカ人が早起きなわけじゃなくて、私たちが遅かっただけということが分かったし、3日の日に入ったタコベルだって、私たち、閉店まえ10分に店にはいって食べたりして、あんまりいい客じゃなかったかも。ナショナルパークの売店だって、7時クローズだからぜんぜん早いクローズじゃないし。でもまあ、とくに時間を守る必要のある旅行じゃなかったし、ということで、私たちはこれでよし、ということにしました。


そこからは、Aはまた、頑張って運転。今度は北周りのコースで帰ろう、ということになって、MissoulaからI90(アイナインティ)を使って、スポケン周りでプルマンにむかいました。走っている途中で、私たちは興味深い看板を発見。それには、”Dante’s Peak: Exit 61 & 62″ と書かれていました。”Dante’s Peak”というのは去年の暮れだったか、今年の始めだったかに公開された、火山をテーマにした映画のタイトル。同時期くらいに公開された、”Volcano”のほうがインパクトが強かったためか、映画自体は地味でしたが、舞台がワシントン州ぽかったし、火山は1980年に大噴火したセントヘレンズ山(ワシントン州にあります。いずれこのスペシャル編にでてきますのでお楽しみに)をモデルにしたということだったので、私とAにはその映画がとても面白かったのでした。Dante’s Peakというのは、架空の町の名前のハズだったし、そんな町があるのか?と私たちは途端にワクワクしはじめました。「Exit61ということは、モンタナじゃなくてワシントンでもなくて、アイダホだよ」とAがいうので、そうか、あれはアイダホが舞台だったのだ、とちょっとがっかり。でもまあ、私たちはとても興味があったので、ぜったい、61で降りよう、ということになりました。そこから1時間。ご想像通り、私たちシスターズはスリーピングマシン化。こんな姉妹とドライブしてくれる人って、Aくらいなものでしょう。
Exit 61というのはWallaceという人口1000人くらいの小さな田舎町(プルマンには2万人くらいいるよ)でした。フリーウェイを降りようとすると、異常に見覚えのあるフリーウェイの降り口。そうだ、ここは”Dante’s Peak”のなかで崩れ落ちたフリーウェイだ!ということが分かって、またまた興奮。町にはいってみると、町中が”Dante’s Peak”グッズであふれかえっていました。でも、この町の近くにSilver Mountainという昔、銀の鉱山であった山があって、ここは銀が安いことで有名な地域でもあります。銀製品の信じられない安さに思わず財布のヒモがゆるみかけましたが、アクセサリーを買ったところで、プルマンで使う必要があるのか、と自問自答して、あきらめました。フフフ、えらいぞ!1時間もぶらぶらしていると、この町にもあきてしまったので、映画の中ででてきたモーテルがたっていたという5th Ave.を写真に撮って、また帰路につきました。
アイダホのCoeur d’AleneでちょっとCoeur d’Alene Lakeのマリーナでのんびりしたあと、スポケンに寄って、また、またまた、またまた、TacoBellに寄って帰りました。やっぱり$10,000は当たらない。
帰ってから何と、テニスをする私たち。何といっても頑張ったのはAでしょう。初心者のくせに、テニスも上達が早いし、なんといってもあのロングドライブのあとで、「テニスをしよう!」と言い出したのは彼自身なのです。私とお姉さんは車の中でのたっぷりの睡眠のお陰で、あまり疲れはでませんでした。時差に気付かなかったりして、ちょっとおもしろいモンタナ旅行はこうしておわったのでした。

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